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研究班について

研究班の名称

成育医療研究開発費「新生児臨床倫理コンサルテーションシステム構築 
及び 新生児医療の倫理的判断基準の検討」研究班

研究の背景および目的

一般に成人医療では本人意思が倫理的判断基準とされていますが、新生児医療では本人意思を確認することができないため、患児の医療については代諾者および医療スタッフが考え倫理的判断をしていかねばなりません。新生児医療の進歩により多くの救命の選択肢が提示できるようになってきた一方、一部の保護者においては重篤な疾病や障害を有する児の受入れが出来ず、児の治療を拒否する事例もみられるようになっています。また、新生児医療においては、児にとっての最善の利益(best Interests)とは何か?どこまでどういう治療をすべきであるのか?どこから医療ネグレクトと判断すべきなのか?といった悩みが発生することが多く、臨床倫理のジレンマとなっており、医療者の間でも判断に難渋する事例も増えています。

近年、臨床倫理の課題に対し、臨床倫理コンサルテーションによる支援が普及してきましたが、各医療機関において新生児領域に精通した多職種のコンサルタントを集めることは困難であることから、本研究において、外部の専門家にコンサルトできる倫理コンサルテーションシステムの構築を試みることといたしました。また、倫理的判断基準についても、その策定の困難さから今日まで取り組みがなされていない状況が続いていることに鑑み、本研究において客観的な判断基準の整理を試みたいと考えています。

研究体制

主任研究者

掛江 直子国立成育医療研究センター 生命倫理研究室長

分担研究者

高橋 尚人東京大学医学部附属病院 小児・新生児集中治療部 教授

研究協力者

稲森 絵美子東京医科大学 小児科 臨床心理士
加部 一彦埼玉医科大学総合医療センター 小児科 教授
笹月 桃子西南女学院大学 保健福祉学部 教授
九州大学病院 小児科特任教官(助教)
瀧本 禎之東京大学医学部附属病院 患者相談・臨床倫理センター長
武藤 香織東京大学医科学研究所 ヒトゲノム解析センター 教授
横野 恵早稲田大学社会科学部 准教授

倫理コンサルテーション

この成育医療研究開発費を用いた研究では
実際に新生児医療の生命倫理的判断についての
相談を受け付けます。

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